北欧の暮らしは本当に幸せ?|北欧5カ国の暮らしに学ぶべきこと。

未分類

北欧諸国は、幸福度調査で上位に位置することが多い国です。

今回は、フィンランド・ノルウェー・デンマーク・アイスランド・スウェーデンの北欧5カ国の暮らしぶりをまとめてみました。

日本が参考にすべきヒントは、ここにあるのではないでしょうか?

北欧諸国の暮らしは本当に幸せ?

2012年 デンマークは国連の「世界幸福度レポート」で1位となりました。そして、その後も何度も首位に輝いています。

最新の国連の同調査では1位がフィンランドとなり、1位から9位までの間に北欧5カ国が全てランクインしているという状況。

すなわち、北欧諸国の人々は、世界一幸せで満足した生活を送っているようですが、実際のところはどうなのでしょうか?

北欧諸国の暮らしぶり

上記の調査結果を参考に、上位に位置する5カ国の暮らしぶりをまとめてみました。対象国は以下のとおりです。

  • 第1位: フィンランド
  • 第2位: ノルウェー
  • 第3位: デンマーク
  • 第4位: アイスランド
  • 第9位: スウェーデン

第1位:フィンランドの暮らし

フィンランドは世界最高の教育システムを持つ国とも言われています。

人々は朝の8時から仕事を始め、夕方の4時くらいで仕事を切り上げるそうです。夏休みは4週間もあり、多くの人達が家とは別にコテージを所有しています。

なんと羨ましいことでしょう。

主な産業は、豊富な森林資源を生かした紙、パルプ産業とITです。

消費税24%・所得税20〜30%・租税負担率は49.4%。高い税率ですが年金の80%を支払えば、公立の介護を受けることができます。残った20%は自由に使うことができるそうです。

市議会議員には、学生を含めたくさんの人が立候補します。つまり給与はなくボランティア。政治への敷居はとても低く市民に開かれています。政治はどこかのお金持ちではなく、「国民の手中」にあるのです。

しかしながら、日照時間が非常に短く、フィンランド人が摂取する薬のNo.1は抗精神薬だそうです。銃の所有率が世界3位というのも意外な点ですね。

第2位:ノルウェーの暮らし

ノルウェーは世界3位の原油の輸出国。莫大な貿易黒字が政府の財源を支えています。

消費税は25%、租税負担率は43.1%です。出産は無料。医療費も無料。小学校から大学までの教育費も無料。物価は非常に高く、比較されることの多いビッグマックを例に挙げると600円台後半程度となります。

高齢者は最後まで「できるだけ自宅で過ごす」ことが一般的であり、政府や自治体がその責任を負っています。

政治家は国民に好かれ、信頼されていて、国民との距離が近いという特徴があります。議会や政治家は国民の鏡であることが最重要視されるそうです。

第3位:デンマークの暮らし

画像:HOLISTIC STYLE BOOK

デンマークは世界一幸福な国だともいわれています。

原油の生産量はヨーロッパで第3位。風車タービンの世界シェアは20%です。

労働時間は短く、「週37時間まで」という決まりがあります。「年間6週間の有給を取得する」という決まりもあり、残業などはなく、長期の休暇もとることができます。

税金は非常に高く、消費税25%、所得税は55%、租税負担率は69%にもなります。そのため、デンマークでは失業しても2年もの間生活が保障されます。

そんなに高額な税金では破産してしまう?と思いきや、教育費は大学まで無料、介護は死ぬまで無料、医療も無料という高待遇。生命保険や年金もありません。子供に障害があり、親が仕事をできなくなった場合は、給与の全額が保証されるそうです。

つまり、「子育て」「老後の心配」などいらないということ。だからこそ「未来の為に」ではなく「今」に全力投球できるのでしょうね。

続いて、政治の話。デンマークでは国会議員はとても少なく、低い給料で働いています。地方議員などは完全に無償のボランティア。国民は国の政治家を完全に信頼していて、投票率は脅威の90%。女性の国会議員が75%もいて、汚職などもないそうです。

第4位:アイスランドの暮らし

アイスランドは北海道より少し大きいくらいの大きさです。

溶岩や氷河といった、他の国ではなかなか見る事のできない壮大な大自然が広がっているのが特徴。多くの火山があり、電力は地熱で賄われています。夏は白夜により、太陽が沈みません。

産業としては世界的な漁場があるため、漁業が盛んで、雇用の8%をまかなっていると言われています。

消費税は24%、租税負担率は53.5%と高いです。大学までの学費が無料で、シングルマザー、障害者、高齢者に対しては手厚い補助があります。

政治については「最も汚職が少ない国」といわれています。大統領は国民が直接指名し、政治的な実験はなく、象徴的な役割に止まるそうです。

第9位:スウェーデンの暮らし

画像:タビナカ

スウェーデンは、豊かな森林を活かし、製材の輸出が世界第3位(2014年)です。

消費税は25%、租税負担率は58.9%(2010年)です。出産は無料。18歳以下の医療費は無料、大学までの教育費も無料となっています。

高齢者は基本自宅で過ごします。コミューンと呼ばれる自治体が、サービスを提供することになっていて、老人ホームのような施設に入るには「援助判定員」というコミューンの専門職が判断をします。介護士は安定した公務員で、大きな権限が与えられているため経済的に困窮するようなこともないそうです。

政治家は兼業議員で、会議に出席した時だけ時間給をもらいます。つまりパートタイム議員となり、月に一度17時以降に集まるそうです。

最後に

世界に類をみないスピードで高齢化が進み、世界一の高齢化社会となった日本ですが、福祉先進国である北欧に学ぶべきことはたくさんあると思います。

北欧諸国は夢の国ではなく実際に存在する国。現在の日本において、参考になるモデルが5つもあるわけです。

これらの国々を参考に、「ほんとうに幸せな暮らしは何か?」をゼロベースで考える時期にきているのではないでしょうか?

タイトルとURLをコピーしました